【悲惨】災害によるトイレ・水道のトラブル

災害時の不安NO.1「トイレ問題」

「トイレが使えない!」なんて状況になったら恐ろしいですよね。
ではなぜ災害時にトイレが使えなくなってしまうのでしょうか…?

1. 給水管が破損して、水が供給されなくなった

(1)マンション内の給水管が損傷した

多くの場合、同じマンション内でも、水が出るところと出ないところが生じるでしょう。そこから、破損個所を特定して、修理をすることになります。

(2)もっと大元、浄水場や公共水道の設備に問題が発生して、水がマンションまで供給されなくなった

この場合は、地域全体で断水状態になり、それが長く続く場合があります。
自分たちではどうしようもないので、その間を耐えなければなりません。

2. 停電で給水ポンプが止まり、水が供給されなくなった

マンションの給水方式が、一旦受水槽に水をためて、ポンプで上階まで上げる方式の場合(この方式のマンションは多いです)「停電=水が止まる」になります。
公共水道から直接水を住戸に送っている戸建てや「直結方式」のマンションでは水が出るのに、「給水ポンプ」に頼っているマンションでは水が止まり、トイレが使えなくなる…という状況になります。
原因が停電ですから、エレベーターも使えず、夜は明かりもない中で、トイレが使えなくなる…というのは、かなり深刻な状況になります。

ただ、住戸や各階の共用部分には、「給水ポンプ」で水を送っていても、マンション内に、公共水道から直接で水を引いている個所(非常用水栓、散水用水栓、管理事務室の水道等)がある場合もあります。
水道料金の請求が別になっているので、すぐ確認できます。
そこは、停電に関係なく水が出ます。そのことを知らずに、災害時にうまく活用できなかった…というケースもあります。

普段から、直結水栓の有無、場所を確認しておくことが重要です。
また、今、公共水道の水圧がかなり高くなっていますので、停電時に、ポンプを通さず、直結で水を住戸に送るようバイパスをつくることで、
かなりの上階まで、水を送ることができた…という事例報告がありますが、これを実行するには、原則、水道局との話し合いが必要です。

3. トイレの排水系統に問題が生じて、水が流せなくなった

最も怖いのがこのケース。
水が出る、出ないにかかわらず、「流すこと」そのものができなくなることです。

トイレの汚水配管、雑排水配管等の排水管は、基本、高低差、勾配で上から下へ、敷地内から公共下水道へと送っていきます。

地震によって、横引きの排水管が途中で曲がってしまうようなことが起ると、そこに汚物等が滞留して、つまりが生じて、その後、流したものは、どんどん配管内にたまり、たて管にもたまっていき、それが、一気にトイレの便器から逆流して噴き出すという最悪の事態が生じます。

こういったケースで怖いのは、しばらくは、普通にトイレを使えてしまうので、配管が破損していることに気が付くのが遅れるということです。

1階住戸から汚物が溢れて、初めて気が付くこともあるのです。
ですから、大地震があった場合は、配管の状況を確認するまで、「トイレ使用禁止」にする…というのがベストなのですが、生活に直結することですし、外観からではわかりません。
何より使えてしまうので、制御が難しいのです。
どのくらいの規模の地震が発生したら、どのような状況が発生したら、確認できるまで、「トイレ使用禁止」にするか…ということが悩み深いのです。

この「流せない」ケースにも、

(1)マンション内の設備破損よって流せない
(2)公共下水道が破損してしまって流せない

の2種類があり、これが同時に発生することもあります。

(1)は自分たちで調査をして修復するしかありませんし、(2)は復旧を待つしかありません。

どちらも、復旧には、かなりの時間を要すると覚悟が必要です。

また、昨年は、水害で、水がマンション内に侵入し、それが、汚水管を遡る形で、住戸のトイレから水が室内にあふれてしまうケースが
発生しました。これも、復旧にはかなりの時間がかかりました。

汚水管から室内に水があふれる事故は、室内の後始末もたいへんです。
万一を考え、無駄だったらそれでいいじゃない…という覚悟を共有して、「トイレ使用禁止」に踏み切れるかどうか…が、災害時のトイレ問題の一番の「きも」かもしれません。

最悪の場合「汚物」地獄も。災害時のトイレで起こる悲惨なケース|MAG2NEWS

台風・豪雨の時にはトイレの使用はNG

大雨が降ると、当然の事ですが大量の雨水が下水管に流れ込みます。

この下水管の管径(大きさ)は、一応は最大排水量を計算されて地中に組まれているのですが、近年ではその予測をはるかに上回る豪雨が発生しています。
天気予報でも、「観測史上初めて」とか「1日で1ヵ月分の雨量を記録しました」という報道を聞くと思います。

つまり、全くの想定外なほどの雨量が一度に集中的に降ってしまう為に、短期的に最大排水量を超える排水が出てしまうのです。

その結果、排水される量より降水量の方が上回ってしまって排水管がパンクしてしまうのです。
よって、トイレやお風呂場、洗濯機から逆流が起こったり、マンホールから水が噴き出すような「下水の逆流」が引き起こされます。

トイレの逆流対策

下水道の水位が急上昇することが原因で、2階まで逆流することもあるという…
「ゴポゴポ」といった異音が排水溝から聞こえてきたら、危険信号!
では、どう防げば良いでしょうか?

国土交通省は「家庭で役立つ防災」でビニール袋に水を入れた「水のう」が有効と呼びかけています。

一般財団法人「住宅金融普及協会」によると、40リットルや45リットル用の大きめなビニール袋が有効だそうです。

水は、半分程度(20リットル)入れ、残りの空気を袋から抜いて、口を固く締めるます。

 

上水道の復旧目標日数は30日

大災害発生時、公的な支援物資はすぐに届くとは限りません。
コンビニなどのお店にも人が殺到し、商品がすぐ無くなる可能性もあります。
電気、水道、ガスといったライフラインは、大災害発生直後は停止し、利用が困難になります。

1995年の阪神淡路大震災、2011年の東日本大震災での、各ライフラインの復旧までの日数は図のようになっています。
さらに、内閣府による首都直下地震等による東京の被害想定によれば、各ライフラインの復旧目標日数は、電気で6日、上水道で30日、ガスで55日となっています。

電気・水道・ガスが9割程度復旧するまでの日数
東日本大震災 阪神淡路大震災
電気 6日 2日
水道 24日 37日
ガス 34日 61日

これらを見ると、電気が一番早く数日で復旧し、次いで水道が、最後にガスが復旧するという順番になっています。
水道が復旧しない間も給水車から水をもらうために、給水タンクや給水袋が必須となります。

トクする!防災

まとめ

災害時には命が第一ですが、出来るだけ家の損傷も防ぎたいですよね。
配管の破損を見抜くことは難しいですが、出来る限りの予防策を講じて挑むしかなさそうです。
つくづく自然の脅威を実感します。
また、上水道の復旧には平均30日かかることには驚きです…!
少なくても飲み水の備蓄は重要ですね…

ウォーターサーバーは停電していても水(常温になりますが)でしたら飲むことが出来ます!
備蓄もかねて、ウォーターサーバーを利用することを検討してみてはいかがでしょうか?
我が家も備蓄を兼ねてプレミアムウォーターを利用しています!

我が家で実際に使用中のプレミアムウォーター